住宅が密集している東京などの都市部では、「庭のある家に憧れているけれど外からの視線が気になる」という人も多いはず。中庭なら建物や塀で囲まれているのでプライベートな空間を確保でき、人目を気にせずにゆったりと過ごせるのが魅力です。自然の光や風を家の中に取り入れやすくなるほか、セカンドリビングや多目的スペースとして活用することも可能。機能性と美観を両立した住まいにしたいという人にとって、中庭は魅力ある選択肢となるでしょう。
高い壁で建物全体を囲み、外部からの視線を完全にシャットアウトした住まい。すべての部屋が家の中核にある中庭に面しており、プライバシーを大切にしながら外とのつながりもある開放感と心地よさを実現しています。
「都会にいながら光と風を感じられる暮らしがしたい」という希望をもとに、1階リビングに天井まである大きな窓を設置。
和室に琉球畳と暗褐色の飾り棚を採用し、和モダンな空間を演出。中庭には収納も兼ねた縁側を設置し、機能性にもこだわっています。
中庭は2階まで吹き抜けになっており、ルーフバルコニーからも眺めることが可能。中庭に面していない側の塀が高くなっているため、外からの視線を気にせずにゆったりとくつろげる空間になっています。
細長い敷地で建ぺい率40%という厳しい条件のなか、気持ちのいい家という第一条件を実現するために提案されたのが「中庭を2つ設置する」こと。すべての部屋が中庭に面していることで、細長い敷地でも光がたっぷりと差し込む明るい住まいを実現しています。
リビングから中庭へと続く壁一面に、リゾート感のある天然石材を採用。温かな色合いと波打つマーブル模様が、くつろぎの空間を演出しています。
もう1つの中庭に植えられた樹木が景観にアクセントを加えており、シンボルツリーのような役割を担っています。
エントランスからも中庭が見え、家族やゲストを温かく出迎えてくれます。
中庭は、建物の内部または中央に設けられた屋根のついていない屋外の空間のことです。建物の一部として設置されるのが特徴で、代表的な形状には「コの字型」「ロの字型」「L字型」の3つがあげられます。
たとえばコの字型は中庭の三方向を建物や壁で囲んでおり、ロの字型は中庭の四方を建物や壁で完全に囲んだ形状をしています。L字型は中庭の二方向を囲んだ形でコの字型やロの字型よりも開放感があり、変形地や狭小地にも設置しやすいのが魅力です。
坪庭と混同されることもありますが、坪庭は中庭よりも面積が比較的コンパクトで、植栽や照明などをディスプレイして景観を楽しむことを目的としています。
中庭のある家のメリットとしては、「住宅密集地でも採光と通風を確保できる」「防犯性の向上を図れる」「プライベートな空間を実現できる」「おしゃれで開放的な家にできる」などがあげられます。
隣家との距離が近いことの多い東京でも、中庭を設けることで自然光や風を取り込んだ明るく心地よい空間を実現することが可能。外部からの視線も遮ってくれるので、プライベート空間のなかでリラックスして過ごせるほか、家族や友人とのバーベキューや子どものプール遊びなども安心して楽しむことができます。
中庭に面した窓から採光と通風を確保できるため、道路側や隣家側に面した窓を小さくすることで外部からの侵入を防ぐといった防犯効果も期待できます。また、庭で遊んでいる子どもが外に飛び出す心配がないのも、小さなお子さんがいる方には安心できるポイントです。
中庭のある家を検討する際は、メリットだけでなくデメリットにもしっかりと目を向ける必要があります。
中庭のある家のデメリットとしてあげられるのは、「建築費用やメンテナンス費用が高い」「居住スペースが狭くなる」「設計や環境によっては湿気が溜まりやすい」など。建築費用が高くなりやすい理由としては、中庭のある家は建物の形状が複雑で、外壁の面積や柱の数が増えるためです。外壁の面積が増える分、メンテナンス費用も高くなります。
また、家の内側に庭を設置するので居住スペースが狭くなりやすく、土地の広さによっては生活しにくいと感じてしまうこともあるでしょう。そのほかにも、ロの字型のような四方を囲む形状の中庭は湿気がたまりやすく、カビが発生する原因にもなるので注意が必要です。
東京で中庭のある家を建てる場合、狭小地だと居住空間が狭くなりやすく、暮らしやすさにも影響します。暮らしが不便にならないようにするには、優先順位をつけながら間取りや中庭の広さを検討しましょう。また、中庭の配置によって生活動線や家事動線が悪くなってしまうこともあるので、動線にも配慮した間取りを検討する必要があります。
中庭を設置する際は、排水場所もしっかりと確保するようにしましょう。排水場所が確保されていないと、大雨が続いた際に中庭に水が溜まってしまい、室内にまで浸水する恐れがあります。水はけの良い床材を選択し、排水管も設置することが重要です。また、排水管がつまらないように、日頃からこまめに掃除するようにしましょう。
中庭を設置することで、日当たりと風通しが良くなるなど様々なメリットを得られるため、自然素材の家での暮らしがより快適なものになるでしょう。ただし、中庭のある家はメリットばかりではないので、デメリットと注意点も踏まえたうえで検討する必要があります。形状によってもメリット・デメリットが変わってくるため、中庭のある家の施工実績が豊富な工務店・ハウスメーカーに相談するのがおすすめです。
このメディアでは、東京都で自然素材の家を建てられる工務店・ハウスメーカーを紹介しています。どういった家を建てたいのかといったこだわりから選べるおすすめの3社を掲載しているので、ぜひ自分たちの理想のお家を建てる参考にしてください。
新しく自然素材の家を建てるなら、省エネ基準に適合した暮らしやすい家が良いですよね。そこで、一定の住宅性能(ZEHレベル(※)・耐震等級3)を持ちつつ、自然素材を使った家を建てられる会社に着目。
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※このメディアでは、エアコンや床暖房などの電気使用量を抑えられる気密性と断熱性を兼ね備えた家を「ZEHレベル」の家と定義しています。