狭小住宅では、限られた空間を最大限に活用することで快適に暮らせます。「狭い、小さい」というとネガティブなイメージを持ってしまいがちですが、工夫のある設計にすることで心地良い空間を実現可能。
また、コンパクトな住まいは、ミニマリストのように必要最低限のものだけ所有したい方にとってもメリットのある住宅です。
家づくりにあたり、立地や予算の都合上「狭小地しか選択肢がない」というケースもあるでしょう。しかし、「狭小住宅なら人気の立地に住める」ことも。土地価格が高いエリアであっても、狭小住宅なら費用を抑えることができます。
48㎡の土地に5人家族が住むこちらの狭小住宅では、ロフト付きの2階建てを採用しています。無垢材を用いた床や建具、造作家具などが温かみのある空間を演出。仕切りを減らす・造作家具を活用する・小上がりなどを使って収納スペースを増やすといった工夫を行っています。
2階部分に設けられたリビングダイニング。高天井が開放感を演出しており、窮屈さを感じさせません。
小上がりの収納付き畳スペースには、TV台を造作。邪魔になる脚をなくす・上部にも収納スペースを設けるといった工夫が詰まっています。
狭小住宅でも、キッチンは広々。ステンレスのワークトップと無垢板の面材、グレーのタイルの相性が抜群ですね。
敷地面積約18坪に建てられた、狭小住宅。室内は木材などの自然素材を感じる内装になっており、明るくすっきりとした印象。玄関スペースやLDKなど家中のあちこちに、限られた空間でも広々と暮らせる工夫が詰まっています。
グレーのリシン仕上げの外観が、モダンな雰囲気を醸し出しています。屋上にはバルコニーを設けており、ガーデニングやティータイムを楽しめます。
2階にはLDKを設置。間仕切りの壁はスライド式になっているため、用途に応じて空間を分けることができます。
リビングに設置された大きな窓から、心地良い自然光が差し込みます。明るく快適な空間で、家族の団らんを満喫できそうです。
狭小住宅とは、狭く小さい敷地に建てられたコンパクトな住宅をさします。狭小住宅の明確な定義はないものの、敷地面積が15~20坪程度の住宅を狭小住宅と表すことが多いようです。
日本は居住可能な土地が多くないため、立地によっては狭小住宅を選択するケースも珍しくありません。とくに都心部などの広い土地を確保しにくいエリアにおいては、狭小住宅を目にしやすいでしょう。
狭小住宅では、限られた室内空間を最大限に活用するため、3階建てなどを採用して縦のスペースを有効活用したプランが多くあります。
狭小住宅のメリットとしてまず挙げられるのが、「土地代や建築コストを抑えることができる」という点です。同条件の立地であれば、土地面積が狭いほど土地代が安くなります。また、延床面積も小さいため、建築コストを抑えやすいでしょう。
なお、土地代や建築コストを抑えられる点から、「都心部などにある人気の立地に狭小住宅を建てる」という人も少なくありません。土地価格が高騰している立地であっても、狭小住宅なら予算内で家を建てることができるでしょう。
さらに、「室内の掃除や管理をしやすい」というのも狭小住宅ならではのメリットです。狭小住宅では部屋数が最小限になっているため、日々のお手入れを効率よく短時間で済ませることができます。将来的にも無駄なスペースが発生しにくいため、管理をしやすいでしょう。
狭小住宅では、快適性を確保するために縦の空間を活用するケースがほとんど。ランドリースペースやバスルームは1階、LDKは2階に配置するといったプランが多く、生活動線が複雑になりがちです。そのため、住む家族の生活動線や家事動線を十分に考慮した設計が重要なポイントとなります。
また、狭小住宅では収納スペースも限られています。デッドスペースをつくらない、ライフスタイルに合った収納設計が求められるでしょう。
さらに注意しておきたいのが、建築コストについてです。狭小住宅では建築コストを抑えやすいといわれていますが、「3階建てにするために耐震補強工事が必要」「狭小住宅に合った造作家具を導入する」という場合、建築コストが割高になることもあります。
後悔しない狭小住宅を実現するためには、快適性にこだわることが大切です。限られた空間で広々と暮らせる設計の工夫はもちろん、自然素材などを取り入れて居心地の良い空間をつくることもポイント。
たとえば、無垢材の床や建具を採用して温かみのある雰囲気や機能性を確保したり、珪藻土や漆喰を採用して調湿性能を持たせたりするのがおすすめです。
狭小住宅は、土地代や建築コストを抑えた家づくりを行えるのが魅力です。設計の工夫や自然素材の採用などによって快適な住まいを実現できるため、「希望の立地があるけれど、予算が少ない」などの場合は狭小住宅を検討してみてはいかがでしょうか。
このメディアでは、東京都で自然素材の家を建てられる工務店・ハウスメーカーを紹介しています。どういった家を建てたいのかといったこだわりから選べるおすすめの3社を掲載しているので、ぜひ自分たちの理想のお家を建てる参考にしてください。
新しく自然素材の家を建てるなら、省エネ基準に適合した暮らしやすい家が良いですよね。そこで、一定の住宅性能(ZEHレベル(※)・耐震等級3)を持ちつつ、自然素材を使った家を建てられる会社に着目。
一定の住宅性能を担保したうえで“もっとも優先したいこと”を形にでき、家族との健やかな暮らしを叶えるおすすめの工務店・ハウスメーカーを3社紹介します。
※このメディアでは、エアコンや床暖房などの電気使用量を抑えられる気密性と断熱性を兼ね備えた家を「ZEHレベル」の家と定義しています。