無垢材には空気が多く含まれているため断熱効果があります。フローリングに使用すると素足で温もりや柔らかさを感じられるのが魅力です。
無垢材が持つ調湿作用が室内の湿度を一定に保つ働きをするため、季節や環境に合わせて快適に過ごすことができます。
床材に無垢材と壁材に珪藻土を取り入れた自然素材の二世帯住宅。アンティークの家具や建具に合うデザインにしたいという施主様のご希望もあり、ナラの無垢材を取り入れるなど素材選びにもこだわっています。新しい我が家は、家族と過ごす時間がもっと増えそうです。
落ち着いた色味をもつ無垢材のフローリングはアンティークな家具との相性がぴったり。
キッチンは無垢材と調和するようオーダーメイドで製作。背面を鏡面にして空間を広く見せています。
庭に面した憩いのリビングは、日差しをたっぷり取り込む寛ぎの空間に。
床や天井、壁などにくんえん杉や漆喰がたっぷり使われており、家中いっぱいにナチュラルな空間が広がっています。料理教室が開かれている造作キッチンにも無垢材や御影石を使用。ゆったりとした時間が流れる空間で、生徒さんたちとの会話も弾みそうです。
広々としたキッチンスペース。無垢材がキッチンや棚、作業台にふんだんに使われています。
床と天井に同じ材質の木材を使用。温かみのある空間が広がります。
ガルバリウム鋼板の外観はスタイリッシュな印象。ここにも無垢の木をアクセントにプラス。
会話が弾みそうな対面式のキッチンは、カウンターが無垢材となっているのがポイント。温かみのある空間演出に一役買っています。キッチン以外にも、床や階段、梁など家のいたるところに木材がふんだんに使われており、家に居ながら森林浴気分が味わえそうです。
玄関から2階へ上がる階段付近にカウンターキッチンを設置。家族と顔を合わせる機会が増えそうです。
リビングの上は大きな吹き抜けがあり、開放的な空間が広がっています。
リビングに面した畳スペースは仕切りを取り外してひと繋ぎの空間に。
無垢の家とは、自然の木材をそのまま使用して建てられた家を指します。この木材は「無垢材」と呼ばれ、加工や接着剤などの化学処理を施されていないため、自然本来の風合いや香りが残っています。無垢材は一本の木から切り出されるため、木の持つ個性や特性をそのまま楽しめるのが大きな特徴です。
一般的に使われる合板や集成材は、複数の木片を接着剤で張り合わせて作られています。一方で無垢材は接着剤を使わず、化学物質を含まない点が大きな違いです。そのため、健康的な住環境を求める人や、自然素材にこだわりたい人にとって特に魅力的な選択肢となります。
無垢材を使った家は、単なる建物ではなく、木が生き続けているような「温もり」を感じる空間を提供します。この自然な温もりが、住む人の心と体に優しく作用するため、家族の暮らしに安心と癒しをもたらします。
無垢の家には、他の素材では得られない数多くのメリットがあります。まず、見た目の美しさが挙げられます。無垢材は天然の木目がそのまま活かされており、一つとして同じ模様はありません。そのため、床や壁、家具などに独特の個性が宿り、家全体に「世界に一つだけ」の特別な雰囲気を与えます。
さらに、無垢材は湿度の調整にも役立ちます。木材は空気中の湿気を吸収したり放出したりする性質を持っており、これにより部屋の湿度を一定に保つ効果があります。湿度が高い梅雨の時期でも、乾燥しやすい冬の季節でも、無垢材が快適な室内環境を作り出してくれます。この調湿効果は結露の発生を抑えるため、建物の耐久性を高める効果も期待できます。
また、無垢材には木が本来持つ香りがあります。この香りにはリラックス効果があるとされており、特にストレスを感じやすい現代人にとって心地よい癒しを与えるでしょう。さらに、化学物質が含まれないため、シックハウス症候群を引き起こすリスクも少なく、小さな子どもや高齢者にも優しい素材です。
無垢の家にも、慎重に検討すべき点があります。無垢材は自然素材であるため、温度や湿度の変化に敏感です。環境によっては反りや割れが発生することがあります。この現象は、木材が呼吸を続ける生きた素材であることに起因しています。こうした特性を理解し、適切な施工やメンテナンスを行うことが重要です。
また、無垢材は水分や油分を吸収しやすいため、日常生活での汚れやシミが目立つことがあります。たとえば、キッチンやリビングの床材として使用する場合、こぼした飲み物や油汚れに注意が必要です。そのため、表面に保護剤を塗布したり、こまめに掃除をすることが求められます。
さらに、コスト面も無垢材のデメリットとして挙げられます。無垢材は、一本の木を加工して作るため、集成材や合板に比べて製造コストが高くなります。結果として、建築費用全体が高額になることもあります。ただし、初期投資が高くても、長持ちする特性やメンテナンスのしやすさを考慮すると、長期的にはコストパフォーマンスが優れている場合もあります。
無垢材にはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。たとえば、ヒノキは耐久性が高く、香りに癒しの効果があることで知られています。日本の伝統的な建築にも広く使われており、見た目の美しさと実用性を兼ね備えています。
スギは軽量で加工しやすいため、床材や壁材としてよく使用されます。断熱性に優れているため、冬でも足元が冷えにくいのが特徴です。一方、オークやウォールナットといった外国産の無垢材は、重厚感があり、インテリアに高級感をプラスします。
選ぶ木材によって、家全体の雰囲気や機能性が大きく変わります。そのため、無垢材を選ぶ際には、見た目の好みだけでなく、使い方やメンテナンスのしやすさも考慮することが大切です。
東京で無垢の家を建てる際には、特有の気候や施工条件を考慮する必要があります。東京は湿度が高く、夏の暑さが厳しい一方で、冬は乾燥する気候です。こうした気候の影響を受けやすい無垢材にとって、適切な施工方法が求められます。たとえば、湿気の多い季節に備えて、防湿対策を施すことが重要です。
また、都市部では土地が限られているため、建築スペースを有効活用する設計が求められます。無垢材を使用した家づくりに精通した建築会社や工務店を選ぶことで、こうした課題を解決しつつ、無垢材の魅力を最大限に活かした家を建てることが可能です。
信頼できる業者選びは、家づくりを成功させるための重要なポイントです。事前に施工例を見たり、口コミを参考にして、無垢材の取り扱いに慣れたプロフェッショナルを探しましょう。
無垢材をたっぷり使用した住まいは、自然素材の持つ温もりや調湿効果、健康への配慮など多くの魅力を備え、温かみのある空間が特徴的です。アンティーク家具との相性も良く、家具のもつ魅力を引き立たせてくれます。東京のような都市部では、気候や土地条件に適応した設計や適切なメンテナンスが求められます。
また、無垢材はフローリングに使うパターンが多いですが、キッチンなどに取り入れてみてもナチュラル感を演出できるのでおすすめです。
このメディアでは、東京都で自然素材の家を建てられる工務店・ハウスメーカーを紹介しています。どういった家を建てたいのかといったこだわりから選べるおすすめの3社を掲載しているので、ぜひ自分たちの理想のお家を建てる参考にしてください。
新しく自然素材の家を建てるなら、省エネ基準に適合した暮らしやすい家が良いですよね。そこで、一定の住宅性能(ZEHレベル(※)・耐震等級3)を持ちつつ、自然素材を使った家を建てられる会社に着目。
一定の住宅性能を担保したうえで“もっとも優先したいこと”を形にでき、家族との健やかな暮らしを叶えるおすすめの工務店・ハウスメーカーを3社紹介します。
※このメディアでは、エアコンや床暖房などの電気使用量を抑えられる気密性と断熱性を兼ね備えた家を「ZEHレベル」の家と定義しています。